汚染水が何かってこと、誰もわかってない
今年の3月11日を越えて、東日本大震災から3年目を迎えました。
まだまだ復興に届かない地域がある一方で、現状と社会の認識がズレているために、風評被害に悩まされている地域とがあります。
福島第一原発付近は、間違えなく復興が遅れている地域だと言えるでしょう。
様々な策を講じているということはニュースで伝わってくるのですが、よく考えてみたら現状が分からないということがたくさんあるように思います。
その一つが「汚染水」についての問題です。
汚染水が海へ流出したっていう話はよく聞きますが、そもそも汚染水とは何なのかということは知られていません。
冷却の際に使った水が漏れているように思っている人も、きっと少なくないように感じます。
実は汚染水として問題にされているものは、冷却に使っている水ではありません。
これを汲み上げるのが難しくて、作業が滞っているのです。
元々、福島第一原発の下には水脈があって、地盤は柔らかかったのだとか。
で、地震のときに汲み上げ装置が壊れてしまった。
それで今まで汲み上げてどかしていた地下水が原発の下を流れるようになってしまった。
その結果テレビの映像でよく見る汚染水が湧き出る絵となったようです。
現在東電が行おうとしている対策は、沿海部付近の地面を凍土にしてしまおうという方法。
巨大な金属の管を等間隔に地面に埋め込み、その管を電気で冷却して周辺の地面を凍らせるというもの。
この方法を選んだこと自体になにかいうつもりはありませんが(ツッコミどころが多過ぎて)、実現可能性は僕たちの側として考えておくべきだと思います。
原発の処理が落ち着くまでにかかる時間は計り知れません。
少なくともチェルノブイリ程度の所に持っていくまででも数十年。
その間、いっときの間もなく電気を作り続け、地面を凍らせ続けることができるのか、建て替えをどうするのか。
そういった部分に対しての見地を僕たちが持っていなければいけないと思います。
落語家の立川談志さんが、文句を言うのにも文句を言っていい資格ってのがあると言っていました。
様々なことを調べた上での批判ならば正当性もあると思いますが、ウワサレベルのニュース知識で批判する事には少し違和感を感じます。
少しずつ記憶からは薄れてきていますが、間違えなくこれから避けられない課題です。
僕たちは日頃少しずつ原発についての知識を蓄えてく程度の姿勢が必要なように思います。