タレントが大衆に食われる日
テレビをつまらなくした、その最大の理由、、、
それは、大衆が芸能人に対するコミュニケーションの手段を得たこと、つまりSNSやブログの発展により、芸能人との距離感が縮まった事に大きな原因があるように思います。
「不快だからテレビに出るな!!」
今だとよく目にしますよね、こんな批判。
こういう批判って、ネットが普及したからこそ生まれた批判なんだろうなあって思います。
かつてなら、嫌なら見なければ良かったんです。
そして不快と感じる人が多くいるのなら、それ視聴率となって現れ、出演者やプロデューサーに届く。
このくらいの距離感が調度よかったように思います。
ネットの技術が発展するにつれ、ますます視聴者の声がダイレクト出演者や製作者に届く様になりました。
それによる最大の損失は、大衆が発言権を持ちすぎたこと。
今までは不快感をテレビを見ないという行為によって示していた一般市民が、直接芸能人に意見するようになりました。
テレビの性質上、万人に向けて笑いを提供するわけですから、どんなコンテンツにも、少なからず不快に思う人がでてくることは、ある種必然と言えるでしょう。
今まではそういう人は、テレビを消すという形で、不快感を示していた。
その人たちがネットの普及により、ダイレクトに製作者や芸能人を批判できるようになってしまったのです。
これにより、テレビでは今まで以上に万人受けする番組つくりが求められるようになりました。
つまり今まで以上に過激な事ができなくなる。
テレビってどこか非日常性を期待しているところがあるじゃないですか?
賛否両論あるからこその非日常性である以上、そこが厳しくなったらつまらなくなるのは、ある種必然のような気がします。
賛否スレスレの企画から万人受けする事が大切になった現在、製作者側が求める(無意識に考えている?)のは、敵がいないことと、コンスタントに注目が集まることです。
敵がいないということで需要が高まるのは瞬間的に国民の注目を集める人(=一発屋)と、共感が得られ当たり障りの少ない人たち(アイドルなど)です。
そりゃ守り腰のテレビなんて、つまらなく感じてしまうのもある意味仕方ありませんよね、、、
やっぱりテレビに出るタレントと一般人との距離感って、ある程度必要な気がします。