鬼龍院翔さんのスゴいマーケティング
どうも、「鬼龍院翔さんをただただ褒めちぎる会」会長のToruです。
(絶賛会員募集中!!!)
そこには、高い技術力を持ちながらブランディングが苦手な日本企業にとって学ぶべき要素が多々含まれていました。
彼のブランディング戦略の中でも特に優れていると思うのは次の4つ。
1.キャラクター戦略
2.イメージ戦略
3.メディア活用
4.差別化戦略
まずは一つ目のキャラクター戦略から、順を追って紹介してまいります。
例えば音楽を聞かない世代の人たちでも、ゴールデンボンバーという名こそ知らなくとも、白塗りに隈取りの白いタンクトップの人と言えば大抵の場合伝わるほどに認知されています。
それは、紅白歌合戦の時の会場全体がダルビッシュのお面を被る演出や、積極的にメディア露出の際に前に押し出す戦略の成果でしょう。
彼のブログでは、かなりの頻度であからさまにウケを狙った企画がアップされます。
本来、芸能人の日常を紹介する事が目的であるブログであるにもかかわらず、コンテンツとしての面白さを備えている事も、ダルビッシュ研二という名前を広めることに大きく貢献していると言えます。
(実際、ネットニュース等でしばしば取り上げられてきました。)
他のバンドでは、このバンドといえば××という具体的なイメージをもつ事など、ほとんど無いのではないでしょうか?
次にイメージ戦略です。
鬼龍院翔さんは、テレビで人気になるにつれ、非常にうまくお茶の間に自分たちのイメージを浸透させたように思います。
最大のポイントは、「奇抜なメイクとは対象的に、低姿勢なバンド」というイメージで定着させたことです。
彼らは、ライブでこそ派手でむちゃくちゃなバンドだと知られていますが、トーク番組などに出る際は、非常に低姿勢です。
そのため、かなりの好印象を以て、お茶の間に受け入れられました。
この点も、新たな階層にファンを作る上で、大きな原動力になっているのではないでしょうか。
3つめのメディア戦略について。
僕が鬼龍院さんの本当に凄いと思っている点は、実はここにあります。
メディア戦略において、最も凄いと思う点は、拡散度の高いマスメディアと、ブログやニコニコ動画などのメディアを、かなり明確に使い分けている点です。
彼らは、マスメディアでは徹底して「ゴールデンボンバー」という名前が認知することに務め、それ以外のメディアで、自分たちの活動やライブの様子を知って貰うための活動をしています。
これが僕は他のアーティストには見られない優れた戦略のように感じました。
例えば、不特定多数を対象にしたテレビでネタを行ってしまうと、一気に全国に知れ渡り、ライブで使えなくなるというリスクがあります。
多くのタレント(特にネタ番組にでる若手芸人)が直ぐに消えてしまうのには、ここに原因があります。
そうした事態を避けるため、彼らはテレビではトークを中心に、ライブの演出をテレビで披露しても、それは過去のやり尽くしたようなものばかりにしています。
こうすることで、あくまで今までゴールデンボンバーを知らなかった人々に対して、認知度を高めることに成功しました。
一方、興味を持った人たちに対しては、ブログやニコニコ動画などで耐えず面白いコンテンツを提供する事で、確実にファンが増えるように努力をしています。
ネット上に上がった彼らの活動は、他のアーティストを圧倒しています。
彼らは、マスメディアとネットを明確に使い分ける事によって、マスメディアで名前を定着させ、ネットのコンテンツで新規ファンを獲得するという流れを非常に上手く作り出しているのです。
こうした流れを生み出した事が、彼らの人気の最大のポイントだと分析しました。
最後の差別化について。
これは、元お笑い芸人であるキリショーさんならではの戦略でしょう。
まず、「ヴィジュアル系エアバンド」という、本来隠すべき部分を全面に押し出したカテゴライズです。
これにより、他のヴィジュアル系バンドにうもれる事なく、かつ話題性というてんで、メディアの注目を集める事に成功しました。
もう一つがライブやその他の活動での、徹底したエンターテイメント性の重視です。
本来アーティストであら以上、楽曲に最も重きを置くのが一般的です。
(決して金爆の曲のクオリティが低いなどと言っているわけではありません、)
しかし彼らは曲よりも、まして演奏よりも、ファンを楽しませる為のエンターテイメント性を最重要視しています。
この点も、他のアーティストと大きな差別化になっているのでしょう。
以上をみても、一見荒唐無稽な彼らが、以下に優れたブランディング戦略を行ったかがわかります。
こうした一連の流れを生み出した鬼龍院翔さんの、アーティストとしての資質に改めて感動します。
ぜひ、キリショーさんに、ブランディング戦略の本を執筆して頂きたいです。
なんて、ここで言っても仕方が無いのですけれど(笑)