B級コラム編集部

身近な関心ごとから社会問題まで。興味のあることにツラツラとひねくれた意見を書いています。

どの政党も、なんもわかってない

さっきハフィントンポストの記事を見ていたら、「維新、緑の風、社民、生活、新党改革がLINEアカウント停止」という記事がありました。

何でもLINEのトライアル期間が切れて、継続するには毎月250万(企業がLINEでアカウントを作る時にかかる費用)が必要になるという事で、契約更新をせずにサービスを停止したらしいです。
選挙期間にも思った事なのですが、政治家のみなさんって、何もネットの仕組み分かってないんだなって、改めて思いました。

ネットユーザーの主なネット利用用途って、情報の収集とコミュニケーションだと思うんです。
とくにLINEやFacebookみたいなSNSなんて、もろにコミュニケーションが目的。
つまり、こちらが欲しい情報にアクセスする事と、相互に会話が成り立つ交流を目的としているんですよね。

だから、そんなユーザーが最も嫌うのがバナー広告(笑)
理由はこっちが求めてもいないのに、ズカズカと、しかも一方的に表示されるから。
「求めていない」「一方的」って言うのは、ネットを使って何かをする上で、最も避けなければいけないものの様に思います。

こんな観点から今回のネット選挙を振り返ってみると、まあ酷いものでしたよね(笑)
自分の発信したい情報をバンバン垂れ流すだけ。
ほとんどの政党が、ネット=広告位にしか思っていなかったのではないでしょうか。
先ほども書いた通り、ネットで重要な事は、ユーザーが求めている情報を提供する事とユーザーとのコミュニケーションです。
ユーザーが求めている情報を提供するっていう観点から言うなら、Facebookで主張をゴリ押ししたり、ネット広告でかっこいいキャッチを垂れ流すなんて全然だーめ。
だってそんなの誰も求めていないから。
多分ネットユーザーが求めているのって、マニュフェストとか党の方針みたいな無機質なものなんかじゃなくって、候補者の人柄とか考え方何じゃないですかね。
ぶっちゃけトークとか有名人とのトークセッションとかなんだと思います、ユーザーが求めているのは。
それは政策に興味がないとか言ってんじゃなくって、そういう所でしか、候補者の本当の器って測れないから。
結局決まり切った口上なんかには個性が出ないから、判断基準としての価値がないんですよね。
それよりも有名人との会話の中のアドリブ力や話の合間に見える教養の方が、見てる側にとってはとってもリアル。
だから、難しい公約なんかは自分たちのHPに詳しく載せて、他の場では一貫して討論とかトークセッションとかすればいいと思うんですよね。
まあそんなにアドリブ力のある政治家がいないからそんなことしないだけかもしれませんが。

もう一つコミュニケーションっていうのんも、とっても大切です。
とくにSNSでは必須。
LINEもFacebookTwitterも、あくまで相互コミュニケーションを求める人たちが主なユーザーです。
彼らが求めるのは有名人との対話。
身近な質問を日常生活じゃあ絶対に会えないような有名人に投げかけたら帰ってくる。
それが楽しくて著名人をフォローしたりするんです。
逆に言えばSNSのユーザーが一番嫌うのが、自己主張の強い一方的な人たち。
自分の言いたい事はガンガン発信するのに、こっちからの反応には一切答えない。
こういうの、SNSでは一番嫌われます。
今回の参議院選でも、こういう候補者って多かったような気がします。
その最たる例が、選挙終わった瞬間アカウントを消した上の政党です。
結局、選挙のことしか考えてなかったのですよね。
「みなさんの声を聞きたい」とか、「より身近な政党であるために」とか言ってましたが、それって選挙後も続けられる事ですもん。
合理的に考えて、上に挙げたLINEを7月いっぱいで消した政党さんたちは、彼らがいう「国民の声」よりも、月250万円の方が価値が大きいと判断した訳ですよね(笑)
言い換えれば、LINEを辞めた政党にとって、LINEから届けられる国民の声は月250万円以下という事です。
LINEから届けられる声によっぽど価値がなかった(TwitterFacebookの方がいい意見が寄せられた)のか、国民を選挙の道具位に思ってたってことでしょうか。


まあいずれにせよ、固定費用たった年1700万円を惜しんでいるような政党がうじゃうじゃいるのが現実です。
多分名ばかりネット選挙はまだまだ破られないでしょうね、、、